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地方・中小企業にブランディングが急がれる理由と取り組み事例から学ぶ3つの成功の秘訣

#ブランディング

こんにちは。株式会社World Scene代表のあらたけです。
私たちは福岡市を拠点に、ブランディング、マーケティング、クリエイティブ制作を行っています。
私たちのサービスの根幹にあるのは「ブランディング」です。
ブランディング専門の会社というわけではありませんが、「ブランド理解」に関してはどこにも負けない自信があります。

しかし、ここ福岡を含む地方では、ブランディングの重要性があまり認識されていないのが現実です。正確に言えば、その価値を理解し、活用している企業はまだまだ少ないのが現状です。
ただ、だからといって需要がないわけではありません。
一度その重要性をお伝えすると、「本当に大切なことだったんだ」と気づいていただける経営者の方も多くいらっしゃいます。
こうして私たちのビジネスは成り立っています。そして何より、私たちにご依頼いただいたお客様には満足をいただいている。これが1つの答えだと信じています。
おかげさまで、創業以来の継続率は93%。その信頼を支えているのが、私たちの「ブランディング」への独自の考え方です。今回は、その一部をお伝えしたいと思います。

  • ブランディングやリブランディングを考えている
  • そもそもブランディングって何?
  • 中小企業にとってブランディングは無駄なのでは?

そんな疑問をお持ちの経営者の皆さん、ぜひこの記事をお読みください。
ブランディングが全てではありませんが、企業が成長し、選ばれ続けるために、そして経営者としての想いを形にするために、とても大切なことだと私は考えています。その一端を共有させていただければ嬉しいです。

ブランディングって、当たり前にやることです

中小企業の経営者の皆さん、突然ですがこんな悩みを抱えていませんか?

  • 「うちの商品やサービスを、どうやってもっと多くの人に知ってもらえばいいんだろう?」
  • 「価格競争に巻き込まれてしまい、利益が出ない…。」
  • 「大企業とどうやったら戦えるのか、正直わからない。」

実は、これらの問題の根底にあるのは「ブランディング」の欠如です。
中小企業にとってブランディングは、「大企業だけの話」ではありません。むしろ規模が小さいからこそ、強いブランドを持つことで「価格」以外の価値で選ばれる企業になれるのです。この記事では、中小企業がブランディングをする必要性とその効果、そして具体的に何から始めればよいのかをお伝えしていくのですが、そもそも日本の99%は中小企業なんですよ。ブランディング、必要ない?いやいや、必要でしかないです。まずは私はそこを問題提起したい。そう思っている次第です。

ブランディングは、企業成長のために必要不可欠なことでしかありません。分かってほしいなぁ。

中小企業にブランディングが必要な理由

理由1:価格競争からの脱却

多くの中小企業は、大企業を含めた市場全体で価格競争に巻き込まれがちです。しかし、この戦い方では利益率が下がるばかりで、持続可能な成長が難しいのは明らかです。

一方で、ブランディングを通じて「価格以外の価値」を顧客に伝えることができれば、価格に左右されない「選ばれる理由」を作ることができます。この時点で、ブランディングやリブランディングをやらないという選択肢はないと私は考えています。

たとえば、地方の飲食店が地元の特産品を使った料理をメインに提供し、その背景にあるストーリーを発信しました。これにより「地元の味を体験したい」という付加価値が生まれ、観光客から高評価を得るようになり、価格が少し高くても選ばれる店に変わったのです。福岡には、このように素晴らしいブランディングを実現しているお店がたくさんあります。

これこそが、ブランディングの力です。

理由2:顧客との信頼構築

商品やサービスの背景にある「想い」や「理念」を伝えることで、顧客との感情的なつながりを築くことができます。これにより、一度の取引で終わらず、リピーターやファンになっていただける可能性が広がります。
弊社のお客様の中には、技術職としての「こだわり」や「職人技」を言語化し、それをSNSで継続的に発信していったことで、想像以上の顧客獲得につながったケースがあります。発信したのは飾らない「現場の姿」や「真摯な想い」でした。それが多くの人の共感を呼び、ブランドとしての信頼感を築く結果につながったのです。

つまるところ、顧客との本質的なつながりを生むのは、カッコつけた外見ではなく、泥臭くても「ありのままの想い」を形にするブランド形成です。ブランディングという言葉は少し華やかな響きがあるかもしれませんが、その本質はもっとシンプルで、誠実なものだと私は信じています。

理由3:採用力の向上

企業ブランディングと採用ブランディングは別物ではありません。むしろ、密接に関連しています。私自身、HR領域でIndeedやリクルート、マイナビ、dodaなど数多くの採用媒体を扱い、九州全域で1000社以上の商談をしてきました。その経験から断言できるのは、「採用力」こそがこの人手不足時代を乗り越える鍵だということです。

小手先の採用広告や媒体に頼るだけでは、採用課題は根本的に解決しません。実際、私はお客様に対して耳が痛い話も正直に伝え続け、それが大きな変革を生むきっかけとなってきました。そして、採用力を向上させるための最も重要な要素の一つが「ブランディング」です。
ブランド力は顧客だけでなく、求職者にも大きな影響を与えます。「この会社で働きたい」と思わせるブランドを構築することで、優秀な人材を引きつけることが可能になります。そして、採用活動で私が最も伝えたいのは、「人はビジョンについてくる生き物」だということです。どんなに素晴らしい資格やスキルを持った人材であっても、その人が活躍できるかどうかは、会社の社風やカルチャー次第です。

会社は生き物です。そして人は感情を持つ存在です。「この会社で働きたい」「この人と一緒に働きたい」と思えるかどうか。求職者が抱くその直感や共感が、採用の成功を大きく左右します。だからこそ、採用にもブランディングやマーケティングが必要なのです。

ブランディング成功のために押さえるべきポイント

誤解1:ロゴやデザインだけがブランディングではない

ブランディングというと、ロゴやデザインを新しくすることだと思われがちですがそれは間違いです。ブランディングの本質は、「自社の価値を正しく伝えること」。つまり、企業の在り方や提供するサービス自体がブランドの核となります。注意点として、かっこよくなるためにやることが目的ではないのであしからず。

誤解2:大企業だけがやるものではない

ブランディングは大企業のものというイメージがありますが、中小企業だからこそ効果を発揮する面があります。たとえば、地域密着型のビジネスでは「地元で愛される」というブランドを築くことで、価格競争を超えた独自の価値を提供できます。企業の長寿大国でもある日本において100年以上続く老舗企業に共通しているのは、サービスも素敵ですが何よりも地元に愛されてることではないでしょうか。私はそう思います。

誤解3:即効性を求めすぎない

ブランディングは中長期的な投資です。本当にこのことを忘れてはいけません。期待しすぎてはいけないのです。一度ロゴやキャッチコピーを変えたからといって、すぐに効果が出るわけではありません。しかし、顧客や地域との信頼関係を築き上げていくことで、確実に成果が現れます。そのためのブランド戦略というのが欠かせません。

弊社のお客様におけるブランディング成功の具体例

吉良食品株式会社様

吉良食品株式会社様は、野菜原材料高騰による価格競争に巻き込まれ、自社の強みを活かせない薄利経営に直面していました。そこで、差別化を図ったブランディングを推進し、MVVやタグライン、ロゴデザインを刷新するとともに、新たな収益源としてShopifyを活用した自社ECサイトを立ち上げました。これにより、国内外の顧客に対して「質」で勝負できる基盤を整え、EC売上が350%増加、利益率も2.2%向上する成果を達成しました。

アソビヘアー様

アソビヘアー様は、ホットペッパービューティーなどの掲載型広告に依存していましたが、集客したい層とのギャップに悩んでいました。そこで、自社理解を深めるブランディングを通じて「誰のための、何ができる美容室なのか」を明確化し、言語化・ビジュアル化を実施。さらに、コーポレートサイトを集客・採用の中心に据え、SEOやコンテンツマーケティングを活用することで広告から脱却しました。その結果、広告費を年間120万円削減し、ミスマッチのない新規顧客によるリピート率が23%向上しました。

ブランディングは企業の未来を変える

ブランディングは、大企業だけの特権ではありません。むしろ、地方や中小企業だからこそ、独自の価値を築きやすいフィールドがあります。私が地方でブランディングを含めたビジネスを展開しているのは、お客様に儲けてほしいから。それも、長期的に。これがモットーでもあります。
法人のお客様に喜んでいただくには、最終的にはやはり利益です。利益を追求して生産性を上げることで会社は盛り上がります。盛り上がるために、ブランディングを提案しています。
まずは「選ばれる理由」を明確にすることで、価格競争から脱却し、顧客や地域、従業員から愛される企業になることができます。そんなブランディング効果を味わってほしい。ただそれだけです。

この記事を読んだ今、ぜひ自社のブランディングを見直してみてください。新しい一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです!

弊社では毎月1社限定でブランディングやマーケティングにおける課題を徹底調査しています。無料でやっているのでなかなかだと思います(笑)

どんな経営の悩みでも構いません。壁打ち相手としていつでもご相談ください。最後までお読みいただきありがとうございました。

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